災害救助犬訓練士の資格を取得するには
自然災害が多い国、日本。
数年に一度の頻度で大災害と呼ばれる自然災害が起きており、2016年に起きた熊本地震や2011年に起きた東日本大震災はまだ記憶に新しいでしょう。
災害は地震だけではなく、台風や土砂崩れ、火山の噴火など色々な危険に囲まれながら私たちは日々生活をしております。
災害は地形や気候の問題なので未然に防ぐことは難しく、災害が起きた後の対処方法が何より大事です。
災害の対処の仕方によっては救える命も大きく変わり、時には数千、数万といった命が動かされます。
なので、出来る限り災害が起きた後の対処方法を多く用意しておいて備えておくことが必要になります。
その備えとなる大切な役割を担うのが災害救助犬とそれを育成する訓練士の存在です。
災害救助犬とは?
災害救助犬はその名の通り災害時に活動する犬のことですが、どのような活動をしているのか知っている人は多くないでしょう。
災害救助犬の主な役割は、地震や台風などの自然災害で行方不明になった人たちを捜査活動を行うことです。
犬は人より何十倍も優れた嗅覚を持っていることをみなさんもご存知かと思いますが、その優れた嗅覚を使って少ない手がかりを頼りに捜査活動に勤しみます。
においという感覚の情報だけじゃ人の力だけではどうしても活動に限界があり、
災害救助犬がいなくては救えるはずだった命も救えなくなってしまいますので、災害救助犬はとても大切な存在なのです。
しかし、ただ嗅覚が優れているからといって救助犬になれるわけではなく、他にも様々な資質が災害救助犬に備わっていなければなりません。
障害物だらけの不安定な場所で行動できる力や訓練士に言われた通りの指示で動く、
クリープと呼ばれる匍匐前進の体勢での捜査から水や雪の地形などでも活動できるなど色々な能力が必要となります。
そして、これらの能力を備えた災害救助犬を育成するのが災害救助犬訓練士の仕事であります。
災害救助犬訓練士の資格について
災害救助犬訓練士には必ずしも必要な資格は存在しませんが、訓練士の資格を取得しておくことで就職の可能性もグッと近くなります。
訓練士の資格は主にJKC公認訓練士、NPD公認訓練士、JSV公認訓練士といったものが有名です。
これらの資格は所定の学校または訓練所の教育課程を修了することで取得することが可能で、最低2~3年は勉強して訓練する必要があります。
また、訓練士には等級が存在し、経験や勤続年数を積むことで上の階級へと昇給していくのが基本となります。
若いうちからトップに立つことは難しく、地道に職歴・経験を積んでスキルアップをしていかなければ上には上がれません。
なので、地道に根気よく働き続けることが出来る人が、災害救助犬訓練士にふさわしいといえるでしょう。